レンタカー乗り捨ての料金と仕組み!無料になる条件も整理

こんにちは。UNOWNED でレンタル・サブスクを調べているいつきです。

行きは電車、現地でレンタカー、帰りは別の駅から新幹線。こんな旅程を組もうとして、乗り捨て料金の高さに驚いた経験はありませんか。

片道だけ車が使えれば十分なのに、往復で借りるより高くつくことがある。そのせいで「乗り捨ては割高だから使わない」と決めている方も多いはずです。

ただ、これはもったいない判断かもしれません。乗り捨て料金は実際に走った距離で決まるわけではなく、出発店舗と返却店舗の組み合わせで決まります。つまり、店舗の選び方ひとつで無料になったり、数万円になったりするということです。

この記事では、各社が公開している乗り捨ての料金体系をもとに、料金がどう決まるのかを整理します。そのうえで、無料になる条件と、無料の会社を選ぶだけで数千円が消える場面を具体的に示します。片道移動を含む旅程を組む前に読んでおくと、選択肢が広がるはずです。

  • 乗り捨て料金が走った距離では決まらない理由
  • 会社ごとに異なる2つの料金計算の方式
  • 乗り捨てが無料になる具体的な条件
  • 借りたあとに返却店舗を変えると別料金がかかる仕組み
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レンタカーの乗り捨てとは何か

まずは言葉の整理からです。乗り捨ては、借りた店舗とは違う店舗に車を返す使い方を指します。

会社によってはワンウェイ・レンタル、あるいはワンウェイシステムという名前で案内されています。「乗り捨て」という言葉の響きから、車を置き去りにするような印象を受けるかもしれませんが、実際には正規のオプションで、予約の段階で返却店舗を指定して使うものです。この形にすると、渋滞に巻き込まれる区間を減らしながら、目的地周辺の自由度は確保できます。料金の考え方も独特で、走った距離では決まりません。基準になるのは、出発店舗と返却店舗という2点の関係だけです。

この章では、出発店舗と別の店舗に返す仕組みと、料金は走った距離では決まらないことを順に見ていきます。

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出発店舗と別の店舗に返す仕組み

A店舗からB店舗へ片道で移動した車を戻す回送の手間が乗り捨て料金の理由であることを示した図解スライド
乗り捨て料金が発生する理由と回送の仕組み

結論から言うと、乗り捨ては特別なサービスではなく、追加料金を払えば使える標準的なオプションです。

なぜ追加料金がかかるのかというと、返された車を元の店舗に戻す必要があるからです。片道で移動した車は、そのままでは出発店舗の在庫が減った状態になります。会社は別の利用者の予約に合わせて回送するか、あるいは返却先の店舗で運用を調整することになり、その手間と費用が乗り捨て料金の正体です。

回送というのは、空になった店舗へ別の車を運ぶ作業のことです。専門のドライバーが運転して戻すこともあれば、キャリアカーに積んで運ぶこともあります。どちらにしても人と時間がかかるので、その費用が利用者に按分されているという構造です。

この仕組みが分かると、料金の決まり方も納得できます。車を戻す手間は「どこからどこへ動いたか」で決まるのであって、利用者が観光でどれだけ遠回りしたかとは関係ありません。だから料金は店舗の組み合わせで決まるわけです。

もうひとつ知っておきたいのが、乗り捨てが可能な店舗の組み合わせは会社が事前に決めているという点です。どの店舗からどの店舗へでも返せるわけではなく、回送の体制が整っている区間だけが対象になります。予約画面で返却店舗が選べない場合は、その組み合わせが設定されていないということです。

使いどころは明確です。空港に降りて現地を車で回り、別の空港や駅から帰る。実家に帰省して片道だけ運転する。引っ越しで荷物を運んで現地で返す。こうした片道移動の旅程では、往復で戻る時間そのものが不要になります。

はじめて借りる方は、必要なものと当日の流れをまとめた記事で手続きの全体像をつかんでから乗り捨ての予約に進むとスムーズです。

とくに相性がよいのが、鉄道や飛行機と組み合わせる旅程です。長距離は公共交通で移動し、現地でだけ車を使う。この形にすると、渋滞に巻き込まれる区間を減らしながら、目的地周辺の自由度は確保できます。乗り捨てはこの組み合わせを成立させるための道具だと考えると、使いどころが見えてきます。

逆に、出発地に戻ってくる行程では使う理由がありません。同じ店舗に返すのが最も安いので、まずは自分の旅程が片道なのか往復なのかをはっきりさせるところから始めてください。

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料金は走った距離では決まらない

ここが、乗り捨てを理解するうえで最も大事なポイントです。

乗り捨て料金は、走行距離メーターの数字とは連動していません。基準になるのは、出発店舗と返却店舗という2点の関係だけです。

この点は、料金表の読み方にも影響します。乗り捨て料金の欄に「10kmごと」と書かれていても、それは自分が運転する距離のことではありません。走行距離が課金対象になるのはガソリン代と、ごく一部の距離制限つきプランだけです。

実例で考えてみましょう。同じ県内のA店で借りてB店に返す場合、途中で観光地を回って300km走ろうと、まっすぐ向かって30kmで着こうと、乗り捨て料金は同じです。逆に、店舗間の距離がわずかでも県やエリアをまたぐと、会社によっては料金が発生します。

この違いは、往復で借りる場合と比べると分かりやすくなります。往復なら走った距離が増えても料金は変わらず、ガソリン代だけが増えます。乗り捨ても同じで、増えるのはガソリン代と時間だけです。乗り捨て料金という固定の追加費用が、最初に一度だけ乗るという構造になっています。

この性質は、旅程を組むときに使えます。乗り捨て料金が無料になる範囲を先に調べておけば、その範囲の中で自由に走り回れるということです。走行距離を気にして行き先を削る必要はありません。

乗り捨て料金は基本料金とは別枠の追加費用です。予約画面では基本料金の下に「ワンウェイ料金」「乗捨手数料」といった名前で表示されます。総額を比べるときは、この項目を含めた金額で並べてください。

乗り捨て料金の決まり方

営業所間の距離で計算する方式とエリアや都道府県の区分けで決まる方式を比較したスライド
乗り捨て料金の2つの計算方式

料金の計算方式は、大きく2つに分かれます。どちらの方式を採っているかで、安くなる条件がまったく変わります。

ひとつは営業所間の距離で計算する方式で、通常の計算基準は10kmごと。乗用車・ライトバン・軽商業車が880円、ワゴン車とトラックが1,100円です(いずれも税込)。もうひとつがエリアや都道府県の組み合わせで決まる方式で、こちらは地図上の距離とは関係ありません。県境の近くにある2つの店舗は、数kmしか離れていなくても、県やエリアが違えば料金の対象になります。ややこしいのは、同じ会社でも地域によって方式や条件が違うことがある点ですね。全国一律のルールがあるわけではないので、使う地域の条件を都度確認する必要があります。

この章では、営業所間の距離で計算する方式、エリアや都道府県の組み合わせで決まる方式、そして相場は同一県内から県またぎまでどのくらいかを順に見ていきます。

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営業所間の距離で計算する方式

ひとつめが、出発店舗と返却店舗の距離をもとに計算する方式です。

ニッポンレンタカーがこの方式を採っています。通常の計算基準は10kmごとで、乗用車・ライトバン・軽商業車が880円、ワゴン車とトラックが1,100円です(いずれも税込)。営業所間の距離が20km未満であれば無料になります(出典:ニッポンレンタカー ワンウェイ・レンタル)。

予約前に金額を知りたい場合は、公式サイトの料金シミュレーションを使うのが確実です。出発店舗と返却店舗、車両クラスを指定すると、そのままの金額が出ます。おおよその見当を付けたいだけなら、地図アプリで2店舗間の直線距離を測って10で割り、単価を掛けるという概算でも近い数字になります。

この方式の分かりやすさは、金額が読めることです。営業所間が100kmなら10km単位が10個ぶんなので、乗用車で8,800円という計算になります。距離が伸びればそのぶん増えるという、素直な設計です。

車両クラスによる差も押さえておいてください。10kmあたりで見ると乗用車と商用の大型車では220円の開きがあり、100kmの区間なら2,200円の差になります。人数に対して大きすぎる車を選ぶと、基本料金だけでなく乗り捨て料金でも上乗せが効いてくるということです。

ただし注意点があります。ここで言う距離は、あくまで営業所間の距離であって、実際に運転する距離ではありません。地図上でまっすぐ近くても、山を越える必要があって実走行が長くなる区間もありますし、その逆もあります。会社が示す距離が実際と異なる場合があることは、公式でも触れられています。

また、地域ごとの特例も設定されています。九州では2026年7月15日以降の新規予約分から、10kmあたり乗用車(ライトバン・軽商業車を含む)1,100円・ワゴン車1,320円で、20km未満でも基本料金が適用される形に変わりました。能登空港では、営業所間の距離に基づく手数料に一律7,700円(税込)が加算されます。同じ会社でも地域で条件が違うということです。

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エリアや都道府県の組み合わせで決まる方式

もうひとつが、地域の区分けで料金を決める方式です。

トヨタレンタカーがこちらにあたります。出発した地域と返却する地域の組み合わせで料金が決まる仕組みで、同一の都府県内であっても、設定されたエリアが違えば料金が発生します。同一エリア内での返却であれば無料です。

この方式は、距離では判断できないという点で注意が必要です。県境の近くにある2つの店舗は、地図上では数kmしか離れていなくても、県やエリアが違えば料金の対象になります。逆に、同じエリアの中であれば端から端まで移動しても無料です。

この方式が採られているのは、地域ごとに車両の需要が偏るからだと考えられます。観光地の店舗は繁忙期に車が足りなくなり、都市部の店舗は余りやすい。どこからどこへ動いたかで会社側の調整の手間が変わるので、地域の組み合わせで料金を決めるほうが実態に合うわけです。

なお、トヨタレンタカーでは2023年7月の予約受付分から、同一都府県内であってもエリアが違えば料金が発生する形に改定されています。以前の情報を見て「県内なら無料」と覚えている方は、いま一度確認しておいてください(出典:トヨタレンタカー ワンウェイシステム)。

そのため、この方式の会社を使うときは、料金表よりも先に「どこからどこまでが同じエリアなのか」を確認することになります。各社が用意している料金シミュレーションで、出発店舗と返却店舗、車両クラスを指定すれば具体的な金額が出ます。

エリアの区分けは公式サイトで確認できますが、名前だけでは範囲が読み取りにくいこともあります。迷ったら、候補にしている2店舗をシミュレーションに入れて金額が0円になるかを見るのが早道です。0円なら同一エリア、金額が出れば別エリアだと判断できます。

なお、地域によっては乗り捨て自体ができない組み合わせもあります。トヨタレンタカーでは北海道と本州・四国・九州の間、沖縄県と県外の間での利用ができません。海を越える移動は、そもそも回送ができないためです。

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相場は同一県内から県またぎまで

実際にいくらになるのか、幅を押さえておきましょう。

→ 横にスクロールできます

移動の範囲 料金の目安 判断のポイント
同じエリア内・営業所間20km未満 無料 会社の区分けに収まるかを先に確認する
同一都道府県内でエリアが違う 無料〜数千円程度 方式によって有料と無料が分かれる
隣接する県へ 数千円 距離方式なら10kmごとの積み上げになる
離れた県へ 数千円〜数万円 往復で借りる場合との総額比較が必要

もうひとつ、この表からは会社選びの重要性も読み取れます。同じ区間でも、距離方式の会社なら20km未満で無料、エリア方式の会社ならエリアが違うので有料、という逆転が起こり得ます。区間が決まっているなら、両方の方式の会社を1社ずつ当たってみるのが確実です。

区間が決まっているなら、複数社をまとめて検索できる予約サイトで乗り捨ての可否と金額を並べるのが早道です。じゃらんレンタカーは出発店舗と返却店舗を指定して検索できるので、無料になる組み合わせを探すのに向いています。

じゃらんレンタカーで出発店舗と返却店舗を指定して調べる

この幅を見ると、乗り捨てが「高い」と言われる理由も、「無料になる」と言われる理由も、どちらも本当だと分かります。同じ言葉で語られている中身が、まったく別の条件を指しているわけです。

判断の順番としては、まず自分の旅程で必要な区間を決め、次にその区間で乗り捨てが無料になる会社があるかを探す、という流れが効率的です。会社を先に決めてから乗り捨て料金を見ると、たまたま高い組み合わせに当たってしまうことがあります。

数万円になる区間では、往復で借りて出発地に戻すほうが安いこともあります。そのときは、片道分の交通費と時間を金額に置き換えて比べてください。基本料金の内訳を含めた総額の見方は、何にいくらかかるかを整理した記事にまとめています。

乗り捨てが無料になる条件

ここからは、無料にする方法を具体的に見ていきます。無料の条件は会社ごとに違いますが、パターンは2つしかありません。

ひとつは距離で切るタイプで、たとえばニッポンレンタカーは営業所間の距離が20km未満なら無料です。もうひとつが同一エリア・同一県内なら無料というタイプで、移動の自由度が上がるぶん、旅程を組みやすくなります。どちらのパターンでも共通しているのは、「近い範囲での移動なら無料」という考え方ですね。回送、つまり車を元の店舗へ戻す手間が小さい区間は、会社側も費用を請求する必要がない、ということになります。

この章では、距離が近ければ無料になる会社と、同一エリア・同一県内が無料になる会社を順に見ていきます。

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距離が近ければ無料になる会社

距離で計算する方式の会社には、無料になる下限が設定されています。

ニッポンレンタカーは営業所間の距離が20km未満なら無料です。市内の別店舗、駅前と空港、といった組み合わせであれば、この範囲に収まることが多くなります。

ただし、距離で計算する会社がすべて無料の下限を持っているわけではありません。タイムズカーレンタルは全国一律の距離帯制で、いちばん短い区分でも料金が発生する設定になっています。同じ「距離で決まる方式」でも、無料の下限があるかどうかは会社ごとに違うということです。

ただし、無料になる下限は会社が独自に決めているものなので、20kmがどこでも通用する数字というわけではありません。地域によっては20km未満でも基本料金が適用される設定に変わっている場合があり、ニッポンレンタカーの九州がその例です。使う地域の条件をそのつど確認してください。

この条件が効くのは、都市部の短距離移動です。たとえば、駅前で借りて空港で返す、あるいは空港で借りて市内のホテル近くの店舗に返す。荷物を持って移動する必要がなくなるので、実用性は高いといえます。

この20kmという基準は、市街地の感覚だとかなり広い範囲をカバーします。同じ市内であればほとんど収まりますし、隣接する市の店舗でも届くことがあります。都市部で片道だけ車が要る用事なら、まず無料で済まないかを疑ってみる価値があります。引っ越しで家具を運ぶ、大きな買い物を持ち帰る、といった用事はこの範囲に収まりやすい典型例です。

使い方のコツは、返却店舗の候補を複数持っておくことです。目的地に最も近い店舗が20kmを超えていても、少し手前の店舗なら収まることがあります。数kmの差で数千円が変わるので、地図で店舗の位置を確認してから決めてください。

◆いつきのメモ

空港店舗は市内店舗より基本料金が高めに設定されていることがあります。乗り捨てが無料でも、基本料金の差で逆転することがあるので総額で見てください。

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同一エリア・同一県内が無料になる会社

もうひとつが、地域の区分けで無料になるパターンです。

トヨタレンタカーは同一エリア内であれば無料としています。ニッポンレンタカーも地域ごとの特例があり、北海道の同一エリア内、四国の同一県内、沖縄本島内はいずれも無料です。

エリア方式が有利になるのは、範囲の中を大きく動く旅程です。距離方式なら営業所間が遠いほど積み上がりますが、エリア方式なら同じ区分けの中である限り金額は変わりません。県内を端から端まで移動するような旅程では、この差がそのまま金額差になります。

この条件は、観光での周遊と相性がよくなっています。四国であれば同じ県の中で店舗を変えられますし、沖縄本島なら那覇で借りて北部で返すという使い方が無料でできます。移動の自由度が上がるぶん、旅程を組みやすくなります。

観光での周遊で使う場合は、地域に強い予約サイトも見ておくと選択肢が増えます。たびらいレンタカーはカーナビ・消費税・ETC車載器・免責補償費が込みの表示価格なので、乗り捨て料金を足したあとの総額が読みやすくなります。

たびらいレンタカーで込み込みの表示価格から総額を組む

沖縄や北海道のように、その地域だけで旅程が完結しやすい場所ほど、この条件は効いてきます。空港で借りて観光地を回り、帰りは別の空港や港の近くで返す。移動のために元の場所へ戻る時間がまるごと不要になるので、実質的な旅行時間が増えることになります。

気をつけたいのは、同一県内なら常に無料とは限らない点です。トヨタレンタカーは同一都府県内でもエリアが違えば有料になる設定があります。県という単位ではなく、会社が定めたエリアという単位で見る必要があるということです。

会社ごとの条件の差が大きいので、片道移動を含む旅程では会社選びが料金を左右します。大手と格安の違いを料金と補償の条件で比較した記事とあわせて、乗り捨ての条件も比較材料に入れてみてください。

乗り捨てで損をしないための確認事項

最後に、予約前と利用中の注意点をまとめます。どちらも、知らないまま進むと想定外の出費につながる項目です。

とくに1つ目は、無料の条件を満たしていても料金が発生してしまう典型的なパターンなので、片道移動を考えている方は必ず読んでおいてください。借りたあとに返却店舗を変えると、別料金がかかります。ニッポンレンタカーの場合、利用開始後に返却営業所を変更すると、乗用車が3,300円、ワゴン・バンが5,500円、トラックが6,600円の手数料です。もうひとつが、そもそも乗り捨てができない条件で、制限は車種によるものと地理的なものの2つに分かれます。

この章では、借りたあとに返却店舗を変えると別料金になること、そしてそもそも乗り捨てができない条件を順に見ていきます。

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借りたあとに返却店舗を変えると別料金

予約時の指定なら無料の区間でも出発後の変更では手数料が発生することを時系列で示したスライド
出発後に返却店舗を変えたときの手数料

これがいちばん見落とされやすい部分です。

予約の時点で乗り捨てを申し込むのと、走り出したあとに返却店舗を変更するのとでは、扱いが違います。後者は変更手数料という別枠の費用になります。

この差が生まれるのは、会社側の準備が変わるからです。予約時点で片道と分かっていれば、返却先の店舗を含めて車の配置を組めます。走り出したあとの変更は、その計画を作り直すことになるので、手数料という形で費用が立つわけです。

ニッポンレンタカーの場合、利用開始後に返却営業所を変更すると、乗用車が3,300円、ワゴン・バンが5,500円、トラックが6,600円の手数料がかかります。しかも出発営業所の承諾が必要で、本来なら無料になる区間であってもこの手数料は発生します。

つまり、乗り捨てが無料の区間であっても、当日に思いついて返却先を変えると3,300円かかるということです。予約の時点で乗り捨てとして申し込んでいれば無料だったものが、有料になります。

もうひとつ気をつけたいのが、変更手数料は乗り捨て料金とは別枠だという点です。無料区間なら手数料だけで済みますが、有料区間へ変更した場合は乗り捨て料金と変更手数料の両方がかかります。当日の思いつきで返却先を変えると、二重に費用が乗る可能性があるということです。

旅程が固まっていない段階でも、片道になる可能性があるなら予約時に返却店舗を指定しておくほうが安全です。変更の可否と手数料は会社によって違うので、正確な条件は各社の公式サイトでご確認ください。

乗り捨てで損をしないための手順をまとめます。

  • 旅程で必要な区間(出発地と返却地)を先に決める
  • その区間で乗り捨てが無料になる会社があるかを探す
  • 返却店舗の候補を複数出して、無料の範囲に収まるものを選ぶ
  • 片道の可能性があるなら予約の時点で乗り捨てとして申し込む
  • 基本料金と乗り捨て料金を足した総額で会社を比べる

返却店舗の変更は、出発店舗の承諾が必要です。連絡せずに別の店舗へ乗り付けると、受け取ってもらえない可能性があります。予定が変わったら、まず出発店舗へ連絡してください。

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そもそも乗り捨てができない条件

もうひとつ、乗り捨て自体が使えない場合があります。

制限は大きく分けて、車種によるものと地理的なものの2つです。どちらも予約画面では分かりにくいことがあるので、当てはまりそうなら先に問い合わせるのが確実です。

車種による制限がまずあります。ニッポンレンタカーではマイクロバス、3t以上のトラック、特装車がワンウェイ・レンタルの対象外です。トヨタレンタカーでもバスは利用できず、1ナンバーのトラックは北海道内での利用ができません。大きな車を借りて片道で運ぼうと考えている場合は、先に確認が必要です。

地理的な制限もあります。ニッポンレンタカーでは、沖縄本島以外の離島や佐渡島などの営業所への乗り捨てができません。トヨタレンタカーも北海道と本州・四国・九州の間、沖縄県と県外の間では利用できません。海を渡る移動は対象外だと考えておくとよいでしょう。

予約状況による制限は、繁忙期に出やすくなります。返却先の店舗がその時期に在庫を必要としている場合は乗り捨てを受け入れやすく、逆に余っている場合は断られることがあります。同じ区間でも時期によって可否が変わるのは、この事情によるものです。

離島が対象外になるのは、車を戻すのにフェリーを使う必要があるためです。回送の費用が乗り捨て料金の想定を大きく超えるので、そもそも設定されていないという構造になっています。島へ渡って車を置いてくる、という使い方はできないと考えてください。

さらに、店舗の立地や予約状況によって、条件を満たしていても受け付けられないことがあります。返却先の店舗に車を置くスペースがない、その時期の在庫調整が難しい、といった事情です。予約画面で乗り捨てが選べない場合は、この理由であることが多くなります。

なお、時間単位で借りるカーシェアは、原則として借りたステーションに戻す仕組みです。片道で使いたいならレンタカーの乗り捨てが選択肢になります。使い分けの基準は、時間と距離で見る損益分岐点をまとめた記事で確認してみてください。

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レンタカーの乗り捨てに関するよくある質問(FAQ)

乗り捨て料金は走った距離で変わりますか?

変わりません。基準になるのは出発店舗と返却店舗の関係で、途中でどれだけ走ったかは料金に影響しません。営業所間の距離で計算する会社もありますが、これも実際の走行距離ではなく店舗間の距離です。無料になる範囲の中であれば、遠回りしても料金は同じです。

同じ県内なら必ず無料ですか?

会社によります。トヨタレンタカーは同一都府県内でも、会社が定めたエリアが違えば料金が発生する設定です。ニッポンレンタカーは四国の同一県内を無料としていますが、これは地域特例です。県という単位ではなく、その会社の区分けで判断してください。

当日に返却する店舗を変えることはできますか?

出発店舗の承諾があれば可能ですが、変更手数料がかかります。ニッポンレンタカーでは乗用車3,300円・ワゴンやバン5,500円・トラック6,600円で、本来無料の区間でも発生します。予約の時点で乗り捨てとして申し込んでおけば避けられる費用なので、片道の可能性があるなら最初から指定してください。

乗り捨てができない車種はありますか?

あります。ニッポンレンタカーではマイクロバス・3t以上のトラック・特装車が対象外です。トヨタレンタカーではバスが利用できず、1ナンバーのトラックは北海道内での利用ができません。引っ越しなどで大型の車を片道利用したい場合は、予約前に確認してください。

乗り捨てと往復、どちらが安いか判断する方法は?

乗り捨て料金と、出発地へ戻るための交通費と時間を並べて比べます。乗り捨てが無料か数千円で収まるなら、戻る手間を考えると乗り捨てが有利なことが多くなります。数万円の区間では、往復で借りて戻すほうが安くなる場合があるので、総額で判断してください。

まとめ|乗り捨ては店舗の組み合わせで決まる

レンタカーの乗り捨て料金は、走った距離ではなく出発店舗と返却店舗の組み合わせで決まります。走行距離を気にする必要はなく、代わりに店舗の選び方が金額を左右します。

料金の決まり方は2つに分かれます。営業所間の距離で計算する方式(ニッポンレンタカーは10kmごとに乗用車880円・ワゴン車やトラック1,100円)と、エリアや都道府県の組み合わせで決まる方式(トヨタレンタカーは同一エリア内なら無料)です。

無料になる条件も2パターンあります。営業所間20km未満という距離の下限で無料になる会社と、同一エリア内や同一県内という区分けで無料になる会社です。相場としては、同一県内が無料から数千円程度、県をまたぐと数千円から数万円になるのが目安です。

予約前に確認しておきたいのは次の4点です。

  • 自分が使う会社が距離方式か、エリア方式かを確かめる
  • 返却店舗の候補を複数出して、無料の範囲に収まるものを探す
  • 片道の可能性があるなら、予約の時点で乗り捨てとして申し込む
  • 借りたい車種と地域が乗り捨ての対象かを先に見ておく
◆いつきのメモ

片道になるかもしれない、という段階でも予約時に伝えておく価値はあります。結果的に往復になっても、出発店舗に返すのはいつでもできるので、指定しておいて損はありません。

とくに効くのが3点目です。走り出したあとに返却店舗を変えると、無料の区間であっても変更手数料がかかります。予約時に指定しておけば発生しない費用なので、旅程が固まっていなくても片道の可能性があるなら先に伝えておいてください。

乗り捨てを前提に旅程を組めるようになると、「車を持たずに移動する」という選択肢の幅が一段広がります。所有していれば必ず出発地に戻る必要がありますが、借りるならその制約から自由になれるということです。

空港を起点にする旅程が多い方は、空港特化の料金設計を検証した記事も参考になります。割引の使い方は割引の選び方と順番をまとめた記事、非対面で受け取りたい場合は無人レンタカーの借り方を比較した記事をどうぞ。

なお、乗り捨て料金は会社の判断で改定されやすい項目でもあります。過去に無料だった区間が有料になることも、その逆もあります。以前の経験や古い記事の情報をそのまま当てにせず、予約のたびに確認する習慣をつけておくのが安全です。

料金体系と対象エリアは改定されることがあります。最終的な金額と条件は、必ず各社の公式サイトまたは料金シミュレーションでご確認ください。